Google的な東日本大震災の支援活動
本のタイトル: Googleの72時間
東日本大震災でGoogle, Yahoo! Japanが如何に被災地を支援したかが書かれている。内容の割に話が長く読んでて少し疲れたが、Googleが東日本大震災でどのような活動を知らなかったので、読む価値はあったと思う。
Google、Yahoo!JAPANの活動は、パーソンファインダー、テレビのネット配信、通行実績情報、衛星・航空写真の公開、公共機関のWebサイト等のキャッシュ、計画停電情報、被災地のビジネス支援など多岐に亘る。
震災当時、私は遠方に住んでいたため東日本大震災は経験していない。私の支援活動は,募金のみだった。
Googleだけでなく、多くのボランティアも関わっており、自分にもできることがあったはずだと考えさせられた。
テレビのネット配信では日本のテレビ局、通行実績情報ではカーメーカー、パーソンファインダーでは携帯事業者など、日本の大企業も連携していたようだ。残念ながら、日本の電機メーカーの話はなかった。何故なのだろう?
Googleの働き方と、日本の電機メーカーの働き方にどういった差異があるのだろうか?
【Google】
・就業時間のうち20%は職務に関係の無いことを自由にやってよいというルールがある。
・社員を管理するのではなく、信頼し仕事を任せる。
・職場にビリヤード代など、リフレッシュできる設備がある。
【日本の電機メーカー】
・職務に関係の無いことを自由にやることも可能であるが、通常の職務とは別にやる必要がある。
・細かく社員を管理する。
情報機器の持ち出し、情報の公開、Webページのアクセス制限などなど
・リフレッシュできる設備はほぼ無い。疲れたときも半分寝そうになりながらPCに向かっている。
従業員数も異なるため、日本の電機メーカーがGoogleのやり方を真似することはできないだろう。しかし、これらが被災地のためにできることを早急にやろう、という発想が産まれなかった要因の一つだと思う。
最後に、私の記憶に残った一文を紹介しておきたい。
「他の企業の中には、世界トップクラスの人材を雇い入れながら、その人がやりたくもなければ得意でもない仕事を与えて、才能とやる気を無駄にしてしまっている例が少なくない。」