グローバルリーダーとは?日米の会社の組織・流儀の差とは?
本のタイトル: SONYとマッキンゼーとDeNAとシリコンバレーで学んだ
グローバルリーダーの流儀
著者: 森本作也
海外の企業と一緒に仕事をする人、海外の企業で働きたい人、海外赴任中・赴任予定の人は一度読んでみる価値があると思います。
また、日本企業の組織・文化に違和感を感じている人、日本企業のマネージャー、経営者、役員の方々も是非。
●概要
この本では、日本の企業と、シリコンバレーの企業のギャップを5つに分類しています。
1)労働観のギャップ
2)組織のギャップ
3)人材のギャップ
4)コミュニケーションのギャップ
5)リーダーシップのギャップ
2)組織のギャップでは、シリコンバレーの会社の組織を「レンガ塀」、日本の会社の組織を「石垣」に例えて説明されており分かりやすいです。
・シリコンバレーの会社の組織「レンガ塀」の特徴
【概要】
レンガを積み上げるように枠組みを作ってから、各レンガに人を割り当てていく仕組み。上の層程レンガのサイズが大きくなる。割り当てる人がいない場合は、外部から探してくる。
【メリット】
役割・責任の分担が明確であり、意思決定が速い。
【デメリット】
柔軟性が低い。想定外の依頼があると、担当が決まっておらず対応に時間がかかるということになり易い。
・日本の会社の組織「石垣」の特徴
【概要】
まず石(人)ありきで、組織を構成する。上下関係が明瞭では無く、石の大きさも不揃い。
【メリット】
柔軟性が高い。
【デメリット】
役割・責任が不明確であるため、意思決定が遅い。
●感想、コメント
日本の会社、シリコンバレーの会社の差異や、日本人の価値観と外国人の価値観の差異などがストーリー仕立てで説明されており、非常に読みやすく分かりやすいと思います。
私の意見ですが、グローバル化が進んだ現代において、シリコンバレー型の組織・価値観の方が競争力が高いと思います。石垣型の日本企業は、意思決定が遅いだけでなく、優秀な人(石)に仕事が集中し、優秀な人から会社を辞めていくというのを私は何度も目にして来ました。しかも、仕事が集中するだけでなく、ポジションは低いままということが多々あります。
シリコンバレーの組織・労働観が最適解だとは思いませんが、世界から優秀な人材が集まり、グローバルに活躍できる日本の企業が増えて欲しいです。